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仮面の告白~仮面浪人で東大合格~

某国公立大学から仮面浪人して東大に合格した著者がその経験を語るブログです。

【東大受験】現役時の手記④

試験1日目(国語・数学)

 

それはそれとして国語の試験が遂に始まった。いつも通り漢文からやった。が、まさかの漢詩だった。少し焦ったがやるしかない、と読み進めていくも、ひたすら情景で全く内容が分からない。本当に一つも埋められなかった。気持ちを切り替え古文に移った。古文は標準的で比較的解きやすかった。そして現代文、文章がまるで東大生へのメッセージのように感じられる内容だった。内容は分かりやすく、それも解きやすく感じた。さあ、問題は漢文だ。落ち着いて読んでも何も分からない。漢文で8割は取るはずだったのに。と思いながらも部分点を狙う作戦に変更。適当ではあるが少しでも点が入るように工夫して解答した。そして一科目目の国語が終了した。

答案の確認が終わるまでの間、再びトイレ軍団が現れた。もう少しで昼休憩なんだから我慢しろよと思った。そして昼休憩が始まった。次の数学まではおよそ二時間もある。とりあえず昼食を食べ終えたら東大構内を散歩しようと考えた。また、昼食の際、弁当を持参している人を見て、この人は東京出身か開成かとも考えていた。そして散歩も終わり数学の最終チェックも終え、意外と早くに時間は過ぎた。そして再び写真照合等が始まり、トイレも始まった。

しかし、自分の心境が国語試験前とは大きく違っていた。今まで2完しかしたことのない数学で本当に3完以上できるのだろうか。また、ここで失敗するとほとんど望みが消えてしまうという恐怖に襲われていた。少し震えながらも試験が始まった。

第一問を目にした時、え?こんな基本問題で良いのか、と思った。そのため、より丁寧に答案を作っていた。が、途中で行き詰ってしまった。分母に0を代入できないことに気付いたのだ。後から考えれば無限に飛ばして考えればよかったのだが、試験中は思いつかなかった。明らかに簡単な問題を解くことができない状況に頭が一瞬真っ白になった。二問目の確率もよく分からず、最初の三十分はパニック状態だった。しかし、第三問は易問と言われるだけあり、かなり簡単だった。そのため、これで良いのかと逆に不安になった。が、ここで1完したため、気は戻った。そして第四問はまさかの一か月前に受けた東進の東大模試と同じ考え方で解ける問題だった。そのため、これも完答することができ、かなり精神的に楽になった。ここで第一問に戻り、再び解いてみると、置き換えを使えば良いことに気付き、回り道だが解くことができた。これで三完。心の中ではかなり喜んでいた。残り時間は見直しに使おうと考えた。それでも時間が余ったため、第五、六問は少しでも部分点が入るように、第二問は粘ってみたが、完答まではできなかった。後半は完全に数学ワールドに入っており、自分が東大で受験していることを半分忘れていた。そして試験は終了した。