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仮面の告白~仮面浪人で東大合格~

某国公立大学から仮面浪人して東大に合格した著者がその経験を語るブログです。

【東大受験】現役時の手記⑤

1日目試験終了~2日目理科

 

数学の試験が終わった帰り道はとてもすがすがしい気持ちでいた。もちろん目標の三完を達成したからだ。帰り道ではティッシュを配っている人たちがいたが、気分良く受け取ることができた。明日もこんな気持ちで受け取りたいと思った。

ホテルに着き、少し休んですぐに夕食だった。他の人はどうだったのかが夕食のときに分かる。余裕そうな人もいれば落ち込んでいるように感じられる人もいた。

夕食を終え、部屋に戻った途端、突然今までに感じたことのないくらいの恐怖に襲われた。それは明日の科目がもし上手くいかなければ合格することはできないという当たり前な現実に直面したからである。また、二日目の科目は模試でもあまり上手くいかないことが多く、本当に点が取れるのかと心配になった。そしてあまりにその恐怖感は強く、勉強にはほとんど集中できなかった。この時はこの先の人生でこれ以上つらいことはないと思うくらい恐怖を感じていた。(その後にさらなる恐怖が待ち受けているのだが。) そして今日もほどほどにして寝た。

翌朝になっても恐怖は続いていた。朝食を終え、今日も少し早めに出た。ところが今日は門が早くからは開いておらず、しばらく外で待たされたため、直前の勉強時間が減ってしまった。時間になると中に入り、昨日と同様の流れであった。 (もちろんトイレも。) 

そしていよいよ理科が始まった。まずは物理の第一問力学から。初めに問題を見た時、相対運動だとすぐに分かり、やはり難化したと感じたが、やるしかないので素早く解こうとした。問1と問2が終わった時に既に十分が経過していた時は焦った。力学は二十五分で完答する予定であったから。まだ三分の一も終わっていないのだ。しかも、問3からつまる。最悪だ。題意がつかみにくく感じた。これは仕方ない。第二問をやろう。交流だ。直前に対策していたからいけると思ったが、思うようにスムーズに解けない。しかも異常に問題量が多い。これは終わらない。これは秋の東大模試並みに難しい。そう思った。第三問は原子かと思いきや、まさかの苦手な波。なんとなく解き進めていったが、合っている気がしない。これはやばい。そう思いながら、化学に移った。

まずは有機、ところが難しい。構造決定の初期段階である元素分析ができない。というか、つじつまが合わない。詰まったら飛ばすしかないため、有機が半分も解けないまま理論に移った。ところが焦っているのか、こちらもあまり解けない。とにかく論述は適当に埋め、計算は時間がないため、飛ばした。とにかく、捨て身の姿勢で解いていた。化学は早めにけりをつけ、物理にかけることにした。問3から詰まった力学をやり直した。何とか題意を把握し、最後の設問以外は解いた。続いて交流。しかし、これまたつじつまが合わない。どうなっているんだ…。半ば絶望していたが、絶望していてもしょうがないので死ぬ気で解いた。とにかく一点でも多く取ろうと死ぬ気で解いた…。そのためか、解き終わった後は達成感があった。