仮面浪人生活(2月、二次試験前日・当日1日目)
衝撃の理一受験会場とはまるで違った理二受験会場
さて、最後の方はダラダラしていたが時は過ぎ、二次試験前日がやってきた。
前日に東京入りをして、ホテルに行き勉強するのが一般的な受験生である。(私も現役時代はそうであった。)
しかし、今年は違った。
一人暮らしの部屋を決めるために生協主催の住まい探しの会場に行ってきたのである。
会場には親しかおらず受験生はいなかったので、受かってもいないのに前日勉強もしないで住まいを探すなんてなんて余裕のあるやつなんだと思われていただろう。精神的な余裕の面ではあながち間違っていなかったが。
良さげな家が見つかったのでその後実際にその家まで行って自分の目で確かめることにした。受験前日にのんきである。実際に見てみても良さげだったのでそこに決めた。
そしてその後去年と同じホテルに戻り、去年と同じ夕食を食べ、ほんのちょっと勉強してすぐに寝た。
そして朝になり起きると当たり前だが二次試験当日となっていた。
ホテルからの行き方や教室までの流れは去年があるため完璧であり少し早く着いてしまったのでほぼ先頭になってしまった。やる気のある受験生みたいである。
そして門が開き教室に入ると少し驚いた。
去年とはまるで雰囲気が違うのである。
去年はだだっ広い教室にむさいたくさんの男子受験生がおり、試験直前に次々と手を上げトイレに行っていた、あの異様な雰囲気とはまるで違うのである。
まず、教室が小さい。そして、女子が結構いる。そして試験直前になっても誰もトイレに行かない。
去年の受験の時はこの異様さ、さすが東大だとか思っていたけれどそれは単に東大の中でも異様なだけだったのである。今年は至って普通の試験の雰囲気であった。
これが理一と理二の差なのであろうか。
写真照合なども去年はめちゃくちゃ厳しかったが今年は本当に顔を見ているのかと疑いたくなるレベルで緩かった。教室、受験生だけでなく、試験監督までもが普通であった。
去年は全ての試験が終わった後、高齢の試験監督から「皆さんはまだ若いので...これからも勉強を続けてください...」というありがたいお言葉もあったというのに。(後にこの言葉が浪人することを後押しするメッセージだったのではないかと思うようになったが。)