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仮面の告白~仮面浪人で東大合格~

某国公立大学から仮面浪人して東大に合格した著者がその経験を語るブログです。

仮面浪人総括

仮面浪人を含め、受験について思うこと。

 

受験勉強生活を通じてまず1番強く私が感じたのは受験の運要素の大きさである。もちろん圧倒的な実力を持ち余裕で合格できるような人は多少失敗しても関係ないとは思う。ただそのような人はほんのわずかで大抵の人は運が合否を左右するはずだ。

 

私の場合ももし今年の問題が現役時に出題されていたら現役で受かっていたのではないか、と思うことがある。今年は自分の得意分野が多く、現役時は苦手分野中心の出題であったからである。

 

 

そして悲しいことではあるが結局何時間勉強しようが運が良ければ、言い換えれば受かるときには受かるのである。私は現役時1日13時間コンスタントに勉強していたのにもかかわらず落ちた。仮面時なんか平均したら多分1日1時間もやっていない。それにも関わらず受かった。今年運が良かったのはやはり出雲大社や君の名は。神社、伊勢神宮(2回)などで祈りに祈ったからであろう。

 

冗談はさておき、これだけははっきり言える、ということがある。

 

それは努力もしていないのに運だけで受かろうとするのは愚かだということである。

 

何かの間違いで努力せずとも受かってしまうこともある。ただ、それは結果論であり始めから目指すべきことではない。私も仮面浪人時は1日1時間も勉強していないようなふざけた態度で合格してしまったがそれは現役の時に1日13時間、さらに高1の時からコツコツと勉強してきたからだと思っている。ローマは一日にして成らずなのである。

 

また、現役時代に受験に失敗し本気で死にたいと思っていた時期があった。 (ただしこれは東大に落ちたショックというよりかは滑り止めと考えていた仮面先の試験の手ごたえがなくこれに落ちたら後がないという気持ちのままその合格発表までの2週間を過ごさなければならなかったことの方が大きい。)

この期間は本当に地獄であった。

生き地獄。毎日毎日不安が頭をよぎる。毎日というよりかは毎秒毎秒という感じである。夜布団に入るたびにこのまま永眠してしまいたいと思っていた。ちなみにこの大学(仮面先の大学)に合格した時は死ぬほど喜んだ。生き残ることができたからである。

 

しかしこんなに合格して嬉しいと思った大学を結果としては1年で辞めてしまうのである。

 

人は努力をすると選択肢が増える。選択肢が増えることは良いことである。しかし、選択肢が多いがゆえに人はいっそう悩むのである。今となってはこの経験があって良かったと思っているが。

 

もし現役で受かっていたらいわゆる勉強だけの世間知らずな東大生になる所であった。 (ポジティブシンキングにしか聞こえないが実際そうなのである。) 現役で受からなかったのは神が私に1年の猶予、そして挫折の経験を与えることによって人間としての深みを与えるためだったと解釈している。

 

私は基本的にある起こった物事に対しては必ず意味があると考えている。こういった考え方はマリリンモンローやガリレオなど様々な人物が提唱している。現役の時はまだ自分が東大に入る器ではなかった。1年の猶予でその器になったのである。あの時のつらさがあったおかげで今は何も恐れるものはない。これまでの自分は失敗したり何か道を外れたりすることを極度に恐れていた。だから様々な物事に対して慎重になりすぎて新たなことにはあまり挑戦してこなかった。

 

しかし1年間の仮面浪人生活を経て、失敗・挫折を経験して、何も恐れず挑戦しようと思えるようになったのである。人間として大きく成長することができ、本当に良かった。

 

そして最後に。

 

努力は必ず報われるという言葉がある。綺麗ごとのように聞こえるかもしれない。確かに努力してそれがすぐに報われるとしたら誰も苦労しない。ただ、私はこの言葉の真の意味をこうだと思っている。

 

努力は必ず(いつか)報われる。

 

今結果が出なくとも諦めずにその努力を続けることが1番大切だ。